人に教えることの難しさ

愛され気くばり美人道

 

 

宝塚歌劇団卒業後、タカラジェンヌはさまざまな進路につきますが、私は留学という道を選びました。

卒業後の進路として何をするか考えたときに

・クラッシックバレエを教える

・ライブなどをしてシンガーとしていきる

・OGの舞台に出演

・結婚式の司会やMC

などなど、用意された道はいろいろありました。

 

私はバレエを3歳から習っていたので教えられなくもなかったのですが、私がいたバレエ学校はバレエ団つきの本格的にバレリーナを目指す学校。

宝塚を受験することも当時は内緒にして受けたものでした。

 

バレエ教室では私より実力が上な方はたくさんいらっしゃいましたので、

もともと教えることが苦手なのと、

単純に人に教えるのが好きではないということ(まだ自分が学びたかった)、

そして何より私のバレエのレベルで教えてよいものなのか?という気持ちが一番強く、バレエを教えるという選択肢は私にはわきませんでした。

私が教えていると知ったらバレエの先生になんて言われるかしら?

おこがましくて教えることなんてできない、、、その考えが先によぎってしまいました。

 

元タカラジェンヌが教える

 

このキーワードは集客にはとても便利です。

宝塚好きはもちろん、そうでなくても宝塚を目指す子たちからすると説得力があります。

その道出身のプロに習うわけですから美意識も高くなるような気がしますし、憧れのタカラジェンヌに教えてもらえる!というのが嬉しいですよね。

私より明らか下手だな・・・と思う人も教えていたりするので、そこは関係なく私もその世界に飛び込めばよかったのかもしれないのですが、それはできませんでした。

 

今でもやはり人に何かを教えるというのがあまり好きではありませんが、なぜか教育の場で働いています。笑

 

年々ジェネレーションギャップについていけてないのでは?と思ったりします。

 

ある尊敬する方から教わった言葉のひとつに

人にものを教える講師は100知って1教える と。

言い換えると、1教えるのに100知識を持っていないとダメということです。

 

この言葉は響きました。

 

その講師のレベル以上の生徒は育たないということです。

 

生徒は専門的なことは何も知らないので教えてもらうことがすべてです。

でも聞いているだけでは理解できずに質問することがあります。

そんな時、わかりやすく経験談を交えてお話ができるというのが大事なのです。

 

そして講師は100知識を持っていますから、どこからボールが飛んできても返せるのです。

ついつい専門家は専門用語を使ってしまうのでわからない場合が出てきますが、わかりやすく伝えるにはある程度解釈を変えないと伝わらない場合もあるのです。

 

 

海外の授業はほとんど学生の質問で授業が進むと言われています。

日本は黙って聞くという風習がありますので、海外にいくと返事はしない、黙る、声が小さいの3点を注意されます。

 

生徒からの質問から派生することが学べるなんて活気に満ちた授業になりますね。

つまり講師が持っている知識をどれだけ引き出せるかというのも生徒の質問力にかかってくるのです。

 

もしかしたら私は100の質問に答える勇気がなかったのかもしれません。

 

いろんなことに興味がある私は、習い事もたくさんしていましたので、ある程度のことは知っています。でもそれを極めるということがないので、その道のプロとして人前に立つ自信はなかったのだと思います。

 

資格であれば2級程度。

あともう一歩というところで力尽きてしまうことが多々ありました。

いろんなことをしているメリットは、幅広くわかるというところにあります。

でも1級・師範まで極めることがないので、私はこれができます!というものがない気がします。

 

いつも70~80点ぐらいであればいいのですが、あと少し惜しいのです。

今後の課題としては、何かを極めるというのがテーマになってきそうです。

 

若いころはちょっと学んで知識を得ると、世の中みんなわかったような気になって傲慢になってしまう、1知って100わかった気になる。後輩のそんな姿を見て、自分もそうしてたなと反省する日々です。

 

“できる”の落とし穴はここです。

自分が自信をもってできる限りの努力をしてきた結果「できます!」と答えるのはもちろん悪いことではないのですが、置かれたポジションを知らないと自分の“できる”レベルがどの程度のものなのかがわからず、いわゆる“井の中の蛙大海を知らず”ということになりかねないのです。

 

人にものを教えることにより、自分の学びになります。

教えるだけではなく、相手が理解して初めて教えたことになります。

どうやって理解してもらうのか?をあの手この手を尽くして考える。

それが学びになります。

 

私は特別講義などをするごとに自分の棚卸です。

あらゆることをマインドマップに書いて掘り下げ整理していきます。

人に理解してもらうというのは労力のいることですが、誰かひとりにでも響くといなと思います。

 

それでは今日はこの辺で。

また明日のブログでお会いしましょう♪

 

 

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