宝塚大劇場での公演中にお世話になった上級生に“お渡し”というちょっとした品を、お礼のメッセージと一緒に添えて千秋楽にお配りする文化がありました。
私が在団中に廃止になったので、今はもうそれはないかと思います。
贈り物には必ずメッセージをつけて渡す
その方の化粧前に置くのですが、お礼のメッセージを書く習慣が付きました。
メッセージを付けるということの大切さを学んだ気がします。
何かをお借りして返却するとき、お誕生日や送別会でプレゼントを渡すとき、メッセージをつけてお礼の気持ちを届けます。
これは気くばり美人であれば当然のこと。
なんとなく、わかると思うのです。
ただ、メッセージカードを付けないほうがいい場合も実はあります。
メッセージカードを付けないほうがいい場合とは?
例えば送別会などスタッフ全員でメッセージを書く場合は問題ないと思います。
では奥様がいらっしゃる男性上司にお礼のメッセージ、バレンタインのチョコレートなどはいかがでしょうか?
世話チョコだったとしても、何でもかんでもメッセージを付ければいいというものではありません。
自宅に持って帰った際に、勘ぐる奥様もいらっしゃいます。
器が小さいな・・・とも思うのですが、世の中にはいろんな方がいらっしゃいますから。
気分を害されることになっては元も子もないのです。
お礼をしたつもりが、ご家庭にあらぬ疑いとご迷惑をおかけすることにもなりかねません。
また、いただいたメッセージカードは無下に捨てることもできず、かといって自宅に持って帰ることもできず会社の引き出しに入れっぱなし・・・
あきらかに差し上げた方に迷惑が掛かっていますよね。
その場に応じて、そしてその方がもらった後のことも考えて差し上げるといいと思います。
つまり、あらかじめその方との関係性や周りの環境、どういったものが喜ばれるのか?というリサーチが足りなかったわけです。
上司であれば、日ごろの何気ない会話でどんなご家庭なのかもわかると思いますし、プレゼントやお礼の品もご家族を思いやっての品物を選ぶようにするといいですね。
サイズ感を考える
大きな色紙・・・
これに寄せ書きのようにメッセージを書いてお送りするケースもあると思いますが、これも実は困りもの。
小さく折りたためて収納できるものや、最近ではデジタルでコンパクトサイズのフォトブックなども作ることができます。
そういった小さく場所をとらないサイズで差し上げるのもいいアイディアですね。
あとは、捨てるのに罪悪感のない小さなメモ程度のメッセージを付けるのもいいでしょう。
その場に応じて使い分けられるのが、気くばり美人です。
日ごろからの調査、大切ですね。
贈り物をしないほうがよい場合
遠方から来られていて、お荷物になる場合。
または海外から一時的に戻られている場合。
こんな時は、お気持ちをそっと伝える程度にとどめておきましょう。
もしくは、後日お送りするなどして配慮が必要です。
これも重要な気くばりです。
おまけ
久々に「ガラスの仮面」ネタです。
主人公北島マヤには紫のバラの人という、必ず公演ごとに紫のバラを送ってくださるファンの方がいます。
いつもプレゼントされるのは、贈り物ではなく必ず紫のバラなのです。
メッセージカードが付いていようがいなかろうが誰がくださったかわかるのです。
決して名前を明かさない(最後の方はマヤもわかります)、そこがまたよくて、マヤは私のあしながおじさん!とまだ見ぬ素敵な方を想像して毎回喜びます。
これもまた、陰ながらのファンということで成り立つプレゼントの仕方です。
良かれと思ってしたことが裏目にでたパターン
まだ宝塚音楽学校に入学する前に、とってもファンになったスターさんに思い切ってお花を差し入れしたことがあります。
花言葉を調べて「尊敬」という白いバラ!
この方にぴったりで、きっと喜んでくださる!!と思いメッセージカードを添えて送りました。
その後、入団してから知ったのですが、白は退団の時の花。
ある意味在団中に送るのはNGだったのです。
なんて失礼なことをしてしまったのだろう・・・
ショックでした!こんな決まりがあったなんて。
おそらくそんなことも気に留めずきっと知らないファンの子からのお花を喜んでいただけたとは思いますが、きっとそのお花を整理するファンの方はあれ?と思ったに違いありません。
その方に私の本名を明かすこともなければ同じ組でもなかったので、何もありませんでしたが穴があったら入りたいくらいの失態でした。
そういった儀礼があることもありますので、贈り物をする際は下調べが必要です。
というお話でした。
気くばりは一つではありませんし、決まったことだけがすべて通用するわけでもありません。
その方に応じた対応、その場に応じた対応が求められるので、日ごろからの下調べが肝心だということです。
これを聞いて面倒くさいな~私にはできないや、と思われたでしょうか?
実はとっても簡単な方法は、その方に直接聞くということです。
別にサプライズを意識しなくてもいいのですから、聞いてみてその方が迷惑にならないものを差し上げるのが一番なのですから。
そのあと関係性ができたころには、きっと贈り物上手になっていると思いますよ。
ではまた次回のブログでお会いしましょう。
本日もありがとうございました。